やまびこ停車場

ただいま、過去に投稿した記事の一部を非公開にしております。

八甲田山登山記-2

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2009年8月  八甲田 毛無岱(けなしたい)


「仙人と一緒に」


酸ヶ湯温泉から毛無岱を通って八甲田大岳に行くコース。

登り始めてしばらくは森の中を歩き続ける、って当たり前か(笑)。
坂は厳しくなく、ペースも順調。

途中で一人の老人を見かける。一組のパーティーになにやら説明の様子。
それを終えると速いペースで歩き続けるではないか。
私も速いほうなのだが、歩けど歩けど追いつかない。

何だか悔しくなって(笑)、負けじと少しペースを上げるが、一向に追いつく気配がない。

途中で止まっているのをついに見つけたり!いよいよ近づくと

「イヤ~、速いですね!」と開口一声、元気な挨拶!

「速いのはおたくでしょーが」と内心思ったのだが(笑)、その容姿は
明らかに矍鑠としていて、一昔前の古老を思い出させる雰囲気だった。

なかなかユーモアのある方で「自称、八甲田の仙人!」だって。これには笑ってしまった。

毛無岱までその仙人と行動を共にする。
「何でも聞いてください」と言うので、花のことを聞いてみた。

この時期(お盆を過ぎた頃)はやっぱり花は殆ど終わってしまったとのこと。
やっぱりそうかと思いつつも、もう一方では残念な気持ち。

そうしていると、辺りが開けてきた。八甲田の名景、毛無岱なり(上の写真)。

一面に広がる黄色い花。仙人に聞いてみると曰く「キンコウカ」だそうな。
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得体の知れない花だったので、咲いているものだと思って撮ったのだが、
うちへ帰って調べると、どうやらこれも花期は終わっていたようで・・・。
(花被片(いわゆる花びら)はあったけど、おしべ等がことごとくついていなかったから)

とにかく湿原は広かった。この湿原の成立には雪と密接な関わりがあるようで、
確かに、青森は豪雪地帯だし、他に知っている湿原もなんだか雪はたっぷりありそうなところ。
なるほど、ものすごく納得してしまった。

んで、その湿原。どんな様子か言うと・・・コレ!↓↓↓
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八甲田と言えばこの湿原が決まって紹介される位の有名なところ。

どっから撮ったのだろうと思っていたけど、ここだったのか。
毛無岱を過ぎると、二百何十段(仙人曰く)という急な階段を一気に登るところがあって、
そこから撮影。

黄味がかっているのは、曇天のせいと、キンコウカの大群落のせいと、
それと、秋の訪れが早いから、だとおもう。とにかくイメージと違って黄色かった。
翠色の湿原を見るならば、やっぱり7月がお薦め!

しかし、この高層湿原。およそ山中のものとは思えないほど見事なもの!
仙人も上機嫌のようで
「どうです、盛岡から来た甲斐があったでしょう!?」
と、もう極めて得意気。その通り、これだけでも来た甲斐はあったというもの。

仙人とはここでお別れ。


下界は晴れ模様で、心地よい登山を期待していたけど・・・、ここは曇り空。
そして目指す頂上は雲の中で(一番上の写真)。

天候に不安を覚える中、頂上へ向けて再び歩き出す。


続く