やまびこ停車場

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40代からの勉強法&記憶術 碓井孝介著

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題名 40代からの勉強法&記憶術
編者 碓井孝介
発行所 PHP研究所
発行日 2018年3月2日
ISBN978-4-569-83768-0

 

 合格したから打ち明けるのだが、昨年とある試験を受けた。気まぐれも甚だしく、受験を決意したのと出願締め切りがほぼ同じ時期だった。最下級のグレードだったので高を括ったのだが、とんだ大間違い。前年度の過去問を解いたら、このままでは合格しないことをイヤでも自覚させられた。

 

 最下級グレードを落としたなんて露見したら立場がない。幸いなことに誰にも受験するとは言わなかったのだが、私は急に焦りはじめ、空いている時間全てをつぎ込んで勉強しまくった。

 

 ところで、40代の勉強法とは一体何なのだろうか。どの世代も忙しいといえば忙しいのだが、40代は「特に」時間がない。その理由は家庭との両立だという。さらに、40代は記憶力の減退を自覚し始めるときでもある。しかし、もっと記憶力の落ちる50・60代はそれを時間で補う位の余裕があるのだとか。なるほど。

 

 要するに40代の勉強法とは、トコトン時短を追求した、短時間プラス短期決戦の勉強法のことらしい。余裕のなかった私はこの本を頼りに過去問をひたすら解いていく道を選択した。

 

 教科書を無視していきなり過去問にフォーカスするのには若干の抵抗もあった。しかし時間は無い。この現実は素直に受け入れざるを得なかった。学生時代の、王道ともいうべきような勉強スタイルをスパッと手放したのは正解だったと思う。

 

 この本は、著者が司法書士とか公認会計士の資格を持っている方で、明らかにビジネス系(文系)向けの指南書である。私が受けた技術系(理系)の試験にノウハウのすべてが応用できるとは思わなかったが、少なくとも過去問活用の分野については全く同じ対応で問題なかった。

 

 過去問は5回取り組めとあったので、5年分はなんとか手を付けたし、切羽詰まった状況だったせいもあるが、自分にしては随分と素直に指南通りに実践したと思う。それにしても5回は多いと思った。しかし振り返ってみると、2回では足りなかった。3回でもまだ不安、安心材料足り得るには5回必要なことが実践してみてよく分かる。現実問題、記憶力が落ちているので、短時間・短期決戦ではあるものの繰り返すこともまた重要である。

 

 余談になるが、試験終了直後は茫然自失気味だった(笑)。計算問題が努力の甲斐なくボロボロで、それなのに合格したのは「計算問題の配点凄く低くね?」としか思えない。採点基準は非公開で知る由もないのだが、意外にも「努力しなくても合格してた」なんてオチだったりして。