2008年12月 犬吠埼にて
銚子旅行記-その6(旅行編その4)
2日目
朝5時半、冬至の朝は遅い。空は未だに真っ暗闇。
周りは風もなく、街中は極めて静寂。
一人ぽつぽつと駅に向かう。
こんな朝早くに一体どこへ?
目的地は海、それは日の出を見に行かんが為。
生まれも育ちも内陸・盛岡育ちの私にとって、海から昇る日の出と
海に沈む日の入りは滅多に見られるものではなかった。
それは関東に引っ越してからも同じで、見たかったら当然
わざわざ海に行かなければならない。
特に日の出は我々の活動時間前に済んでしまうことも多く、
単に沿岸に出かけたからといって単純に見られるものでもなかったから、
見たのは記憶にある限りではたったの1回だけ。それも二十歳を過ぎてから。
そのときの感動は未だに忘れられず、また見たいとずっと思っていた。
今回の旅行は、海が目と鼻の先にある町、銚子。
幸運なことに、銚子の海岸へは電車を使えば容易に行けるのだ。
この機会は絶対に逃してはいけない!
日の出に間に合うように、銚子電鉄の始発電車に乗り、君ヶ浜まで向かう。
海岸につく頃には回りはほのかに明るくなってきた。
水平線の向こうにちょうど良い感じで雲が広がっていて
これはまた素晴らしい朝日が期待できそうな予感。
早朝という事もあって、海岸は本当に爽やかで清々しい。
やっぱりこういうところは歩きたくなるのだろう、
散歩をしている人が何人もいた。
毎日こんないいトコを歩けるとは、何と羨ましい!
すぐ目の前には犬吠埼灯台が海に突き出すように立っていて
やはりここは関東最東端なんだとしみじみと実感する。
オレンジ色の空、岩場のシルエット、そしてまだ光を放っている
灯台もまた美しい。
続く