前回からの続き
ところで・・・今の住まい、地響きが良く聞こえるのですよ。
1階に住んでいるせいか、建物のせいか、それとも地質のせいか分かりませんが、とにかく良く聞こえる。
地震の時には決まったように「ドーン」とか「ズーン」とか音を立てて、それから揺れ出すのですが、
どう表現したらよいのでしょうか、ゲームの洞窟とか迷宮とかそういうシーンで出てきそうな効果音かな?
あぁ、私が良く間違えたのはエンジンのアイドリング音ですね。
とにかく体の芯まで伝わって来るような、不気味な重低音。
こういう事態(停電)ですから、周りからは物音一つ聞こえてきません。人はいるはずなのに・・・。
そんな静寂を打ち破ってその地鳴りが床下から聞こえてくる。真っ暗な中、怖い以外の何者でもありません。
そんな体験を10分に1回は大げさかもしれませんが、とにかく多かった。
群発地震だってそんなに多くないだろうと思うくらい、今回は、余震は多かったですね。
大きな余震が来ることを予想していましたので、揺れたら身構えない訳にはいかない。
この晩は(翌晩もでしたが・・・)ゆっくり眠られませんでした。
この時ほど朝が待ち遠しいと思ったことはありません。
周りが明るくなってきた頃、私としては珍しく早い時間に家を出て散歩しました。
家の中に居ると地震動を感知して滅入ってしまうから・・・。
外へ出て歩き、そして目にしたものに思わず「あっ!」と声を出してしまいました。
おびただしい数のガラスの破片。そして垂れ下がっている電線。
良く見ると建物の随所に亀裂も入っている。
メディアで伝えられているような惨状が身近なところで発生したのかと思うとゾッとするものがあります。
「地震のときは建物から離れるべし」というのはこれだけを見ても良く分かります。
仮に歩道を歩いていたとすると、車道に飛び出さないといけない位の飛び散り様でしょうか。
生で見たお陰で、イメージが掴めました。
なお周りを散歩すると、コンビニは営業停止。新聞屋もどうもやっていないらしい。
情報がないので推測するしかなかったのですが、ライフラインと物流は完全に機能停止か。
そういう訳で外にいても仕方ないので家に戻る。戻りたくはなかったけど・・・。
手回し発電機を回しながらワンセグケータイでテレビを見る。新聞も届かないので本当にこれだけが頼り。
それと、公衆電話をタダで開放するという情報も知ることが出来ました。
停電で基地局も機能しなかったのでしょうか、携帯電話も「圏外」になってしまい使えない状態だったのです。
停電なのに何で公衆電話が使えるのか?という疑問はそのとき浮かばなかったのですが、
とにかく公衆電話へ赴くと電話は通じ、この日の安否を伝えることが出来ました。
私の教訓:やっぱり情報収集は大事。何でも良いから必ず1つは確保すべし。
大地震翌日は、特にすることもなく、ただ時の過ぎるのを待ったのみ。
続く