大阪旅行記その３
京阪特急といえば、知る人ぞ知る「テレビカー」。何と、車内でテレビが
見られるのだ。
小さい頃、電車の本で京阪３０００系が載っていた。当時は車両形式なんて
全く知らなかったけど、テレビがついている列車と知って非常に新鮮な
想いを抱いたのを覚えている。
ＴＶつきカーナビや、ワンセグケータイなど無い頃、外出先でテレビ番組が
容易に見られない時代にあって、列車内でテレビが見られるなんて・・・。
で、その３０００系、今も尚存在している。しかし、事前に調べたら
たったの１編成しか無い・・・。京阪特急の主力は今や８０００系。
最後の１編成がなくなるのも時間の問題だろう。
そういう訳で、３０００系を撮るべく大和田駅で粘った。
雪の予報の出た大阪は寒かった。待てども待てども来ない。ひょっとしたら
在籍だけで、実際は運行していないんじゃないのか？何も知らない私は
ブルブル震えながらそういう不安を想像してしまう。
カイロを片手に寒さに震えながら待つ。そのうち雪がちらほらと・・・。
雪が降っては撮影が出来なくなる。
「諦めようか・・・」
刹那にそう思ったが、わざわざ遠征した私にも意地がある。
雪が本降りになるのが先か、３０００系が来るのが先か、とにかく
ダメでもともとの覚悟で待つことにした。
果たして、待つこと１時間以上、ようやく３０００系が来た！
バシッ、バシッ、何とかシャッターに収められた・・・、安堵。
その直後から、雪がドンドン降り始めた。
運がよかった。粘ってみるものである。
京阪特急はやはりカッコよかった。オレンジと赤のカラーリングに身をまとい、
颯爽と通過する姿は特急に相応しかった。実に魅力的だっだ。
残念ながら今回は乗れなかったが、労力は厭わない。
再び遠征して乗ってみたいものである。
続く
