2003年2月 ストーブ列車 津軽鉄道 津軽中里にて
待望のストーブ列車!
駅で待っていると若い地元のカップルが来た。
どうやら次の発車時刻を確認してるらしい。
「何時のがあんだ?」
「・・・げぇー、ストーブかよー!?」
「ストーブかよー」とは何事か!(笑)
きっと混んでるのがイヤなんでしょうね。相当盛況なのだろう・・・がしかし、
見渡す限りは10人足らずの鉄チャンのみ。本当に混んでるのぉ?、と
疑問に思うのだったがそれはそれでよし。何故なら・・・
ストーブの前に座れるから☆
改札が始まると、落ち着いてストーブの前に陣取った。
おぉ、早速車掌さんが石炭を入れに来る。そして発車。
石炭独特の匂いが車内に立ち込めるする。匂いだけかぐと何かSLに乗った気分?
雪の津軽平野をゴットンゴットンゆっくりと走っていく。
外は音一つ聞こえてこないような静かな風景。日差しが少しあって、でも「陽気な」
でもなく、かといって「寂しい」とは少し違う何とも言えない車窓がずっと続く。
これぞ、津軽の冬の風物詩!
客車独特の走行音が、これまた旅情を醸し出してくれる。
放射熱が全身に当たってくる。これまた石炭ストーブ独特の温かみ。
寒さなど微塵も感じない。微塵も・・・
ってゆーか、暑っちーよ!
石炭入れすぎでないかい?おまけに今日は暖かい。そして私は厚着重ね着。
正直本当に暑い。空気が熱いのではなく、放射熱が刺さってくるから如何ともし難い。
まぁ、真ん前に座ったからしょうがない。これが適温なんでしょう。
そうしているうちにさっきの下車駅、金木に到着。
するとすると・・・
ガラガラだった車内がドンドン人で埋まっていく!
仕舞いには立つ人まで!
どわー、ヤッパリ人気列車だったか!?
なるほど「ストーブかよー」と愚痴る訳だ。
かくして、(おそらくは)団体観光客に混ざって乗ることとなった。
「ハイハイ、ゴメンナサイね」
そのうちの一人が人をかき分けて来る。
手に持ってるのは・・・、干し芋!?
ストーブの上でスルメの類を焼いて食う人がいるとは聞いていたが、
しかし本当にいたとは・・・。勇気のあるオバサン(!)だった。
「はいどーぞ、どーぞ」
焼けたら皆に配っていた。私も頂いた。おぉ、柔らかい。
芋だけじゃなく、思い出までおすそ分け頂くことに。どーもご馳走様でした。
終点、五所川原に到着。
干し芋を、違う!ストーブ列車の旅を十分に味わったのでした。
あ、星ですね。
★★★★★(5点満点!)
機関車に牽かれてゴトゴト揺られながら旅したいそこのあなた!イチ押しですよ。
今では珍しくなった客車に乗っての旅ですから、懐古したい方も是非どうぞ。
おわり。