やまびこ停車場

ただいま、過去に投稿した記事の一部を非公開にしております。

大月日帰りよくばり旅行-その6

せっかく山梨まで来たので観光もしてきたのです。


猿橋観光


「甲斐の猿橋」。「岩国の錦帯橋」「木曽の棧(かけはし)」と並ぶ日本3奇橋の一つ。
新聞の写真記事で初めて知った。偶然にも帰路の途中にあるところなので寄って見て行った。

新聞を斜め読みしていたので、写真の記憶が確かでない。でも木が鬱蒼と茂っていて
山奥の山峡部にある風だった。そう、山奥の山峡部。そんなイメージを抱き、
「また山道を入っていくんだろうなー」と勝手に想像しながら国道20号を走っていく。

標識が見えた。「そろそろ山道へ入るのかー」と街中の交差点を左折する。
すると「名勝 猿橋」とあちこちに看板が・・・。

「え?ココ!?」

そう、山奥になんかなかったのだ。国道曲がってすぐの人里のど真ん中に
あったのだ。確かに地図では20号沿いに場所を示してある。

私の勝手な思い込みだ。
カーナビちゃんに100%頼りっきりで場所をまともに把握していないからこんな
錯覚を起こしたのである。そして人里にあった事を知るや否や、まだよく見てもいないのに

「なーんだ、大したことないじゃん」

と、高をくくってしまった。
山奥だから凄いと思ったので、人里にあれば別にどーってことはない・・・、と
またしても勝手な思い込みを抱く。

近くに車を止め、橋をじっくり歩いて渡ってみることにする。川が流れている筈なのだが
何故か見えない。橋の中程で欄干から身を乗り出し、川の流れを覗き込むと、

「さて・・・と、谷底はどうなっているの・・・」

「・・・か・・・なぁあああああああああああ!!!!!」

何なんだ、この深い谷は!
狭く深い谷なので遠くから気づかなかったのだが、狭い崖の間の遥か遥か下を川が
流れている。
しかし想像以上の深さに驚愕!それもその筈。水面からの高さ、実に31m!!
それがどれ位の高さかというと・・・

バンジージャンプが出来る高さ」

なのである(もっとも谷が狭すぎてバンジーなんか出来ないと思いますが)。
谷間が狭い分、余計に深く感じる。

猿橋は、このあまりに深い谷のせいで橋脚が立てられず、刎橋(はねばし)という
独特な形の橋になっている。渓谷の景色と橋の奇妙さが観光地たらしめているのだろう。
今は鉄とコンクリの橋となっているが昔は100%人力で作っていたのだ。
よくもまぁこんな特異にしたものだと感心してしまう。

そんな訳で、サプライズな猿橋観光だったのでした。

「というかさー、ただの情報不足ジャン!」

・・・仰せごもっとも。
でもあの谷の深さは、写真だけでは実感できまい。
下調べしていてもしていなくても、実際に足を運んでやっぱりよかった。

観光の醍醐味は立体感を味わうことなのだと思う。今時は写真や映像が氾濫しているから
色や姿かたちは家に居ながら知ることができるけど、壮大さとか精緻さとかは
なかなか伝わってこない。体験ってやっぱり重要。

時計を見ると、時刻は午後1時前。太陽がようやく西に回り始めてきた頃。
そろそろ、そろそろだ。東西に貫く中央本線が綺麗に撮影できる時が近づいてきたのだ。

猿橋でサプライズし、十分に観光したので、最後の目的「鉄道撮影」に向かったのである。


独断と偏見の五つ星

★★☆☆☆

あれほどサプライズしたんですが(笑)、いや悪くは無いんです。
でも、猿橋の東側にも西側にもフツーに道路橋が架かっているのを目前にすると、ねぇ、
凄みが薄れるというか・・・。それに今は鉄とコンクリで架け替えられているし。
でも、鎌倉時代には既にあったといわれ、やっぱり珍しい形をしているので、一見されては?


ん、写真ですか?

写真は撮らなかったですね。
自然風景は好んで撮りますが、人工物の類は食指が向かなくて撮らないのです・・・。


続く